【ニュース】【債務関連】ヤミ金などで悪用、警察の口座凍結要請2.2倍に 1~6月

2011年09月12日

ヤミ金融や未公開株を巡る詐欺などの犯罪に利用されている疑いがあるとして、全国の警察が今年1~6月(上半期)に金融機関に対して行った口座凍結の要請が、前年同期比約2.2倍の1万779件に上ることが1日、警察庁のまとめで分かった。同庁幹部は「被害の拡大防止と被害回復の迅速化には、口座凍結が効果的」としている。

政府の犯罪対策閣僚会議のワーキングチームは昨年6月、ヤミ金などの犯罪に関連する口座の凍結を推進する方針を決めた。警察は口座の凍結要請を積極化しており、今年上半期の要請は昨年下半期と比べても8.4%増えた。

凍結要請の約9割がヤミ金融に使われた疑いのある口座。「値上がり確実」などとうたって未公開株や公社債などの購入を持ち掛ける利殖勧誘型の犯罪に使われた疑いのある口座も375件あった。
利殖勧誘型犯罪に絡んで凍結を要請した口座の約8割が法人名義だった。警察庁は金融機関に対し、法人名義口座を開設する際の審査の厳格化も求めている。

今年上半期に利殖勧誘型犯罪の被害に遭った可能性があるとして、全国の消費生活センターに寄せられた相談は2195件(前年同期比11.4%減)。89%が60歳以上が結んだ契約に関するもので、警察庁は「身近に家族がいない高齢者が被害に遭いやすい」(生活経済対策管理官)とみている。

上半期に検挙された利殖勧誘型犯罪は15件(同6.3%減)で、検挙人数は75人(同10.3%増)。被害者数は9909人(同33.6%減)に減ったものの、被害総額は約301億4790万円(同104.6%増)に達した。

ヤミ金融の検挙は199件(同13.5%減)、336人(同13.0%減)だった。

※引用
2011年9月1日 日本経済新聞
「ヤミ金などで悪用、警察の口座凍結要請2.2倍に1~6月」