債務整理の知識

リボ払いと借金問題

弁護士谷崎 広輝
<監修者> 弁護士 谷崎 広輝
それぞれのお客様の抱える問題に一緒に向き合うことの責任の重さを強く感じています。お客様の相談を受ける際には、一つとして同じ問題はないということを常に心掛けています。

リボ払いと借金問題

リボ払いとは

リボ払いは、正式には「リボルビング払い」といい、「支払残高(今後業者に返済しなければならない金額)に対して、毎月あらかじめ決められた額を業者に支払う方法」です。リボ払いといえばクレジットカードというイメージがあるかもしれませんが、カードローンの返済方法も通常はリボ払いになっています。

リボ払いにも種類があり、支払残高にかかわらず毎月一定額を支払う「定額返済方式」というものや、支払後残高に応じて毎月の返済額が変動する「残高スライド方式」というものなどがあります。

例えば、「残高スライド方式」の場合、支払残高が10万円未満なら毎月5000円、10万円以上20万円未満なら毎月1万円、20万円以上30万円以下なら毎月1万5000円などのように、残高に応じて業者に支払う金額がスライド(変動)していくことになります。
この場合、クレジットカードを利用して2万円の靴を買ったとしたら、毎月の支払いは5000円になります。
さらに3万円の財布と4万円のコートを買っても、支払残高は9万円ですから、毎月の支払いは5000円で変わりません。
これに加えて10万円のバッグを買った場合、支払残高は19万円になるので、毎月の支払いは1万円になりますが、バッグを買う前と比べて毎月の支払いは5000円増えるだけです。

リボ払いのメリットとデメリット

リボ払いは、毎月の支払額を一定に決められるため返済がしやすいというメリットがあります。毎月決められた支払額だけ確保しておけばよいので、家計管理が楽になります。

一方で、忘れてはいけないのは、リボ払いには手数料がかかるということです。利用した金額に加えて手数料を支払わなければいけません。

リボ払いの手数料は、通常、実質年率15%程度で設定されています。リボ払いの利用金額が大きくなり支払期間が長期化すると、それだけ手数料がかさんでしまい、毎月支払いをしているのにいつまでも返済が終わらないという状況に陥ってしまいます。

クレジットカードを作るときの注意事項

クレジットカード会社はいろいろなキャンペーンをしています。「新規入会でキャッシュバックを受けられる」「ポイントが多くたまる」「特定のお店で割引を受けられる」などの理由で、ついついクレジットカードを複数持ちたくなることがあるかもしれません。

何枚もクレジットカードを持ち、使い分けをしながら利用を重ねると、多重債務の一因にもなりかねません。
できればクレジットカードは1枚だけにするか、複数持つにしてもメインカードを決めて他のカードは極力使わないようにするのが無難です。

リボ払いは便利ですが、しっかりと管理ができないと、気がついたら残高が大きくなっていていつまでも支払が終わらないとか、1枚のカードが利用限度額に達してしまったので次のカードを使いだすというような、よくある借金問題を招いてしまいます。

自分でしっかりと管理をする自信がない方や、自分には浪費の傾向があると思うような方は、そもそもリボ払いの設定をしない、リボ払いにするにしても毎月の支払金額の設定を高くしておく、カード自体の利用限度額を低く設定するなどの工夫をするとよいでしょう。
毎月の支払いが厳しくなって、支払資金にあてるためにキャッシングをしていたり、新しいクレジットカードを作ろうと考えていたりすると、多重債務問題に足を踏み入れかけているので要注意です。

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