リボ払いの手数料が発生する仕組みと終わらないリボ払いの解決方法

弁護士谷崎 広輝
<監修者> 弁護士 谷崎 広輝
それぞれのお客様の抱える問題に一緒に向き合うことの責任の重さを強く感じています。お客様の相談を受ける際には、一つとして同じ問題はないということを常に心掛けています。

クレジットカードなどのリボルビング払い(リボ払い)は、利用した金額に関わらず毎月の支払いを定額にすることができるので便利に思われるかもしれません。しかし、リボ払いの手数料の仕組みをよく理解しないまま利用を続けていると、カードの利用残高(支払残高)が減らず、いつまでも支払いが終わらないということにもなりかねません。支払残高が増えてしまい、毎月支払いをしても完済の目途が立たなくなってしまったというようなことがないように、これから説明するリボ払いの手数料の仕組みや、リボ払いの解決方法について理解したうえでリボ払いを利用するようにしましょう。

終わらないリボ払いを解決するには?

結論から書いてしまうと、リボ払いの支払いが本当に厳しくなり、完済の目途がまったく立たなくなってしまった場合には、債務整理をして解決することになります。

債務整理の方法には自己破産・個人再生・任意整理などがありますが、例えば、弁護士に依頼して任意整理をすることで、本来なら業者に支払うべき将来のリボ払い手数料をカットすることができます。任意整理をしたあとは、返済計画にしたがって支払いを続ければ、確実に残高を減らすことができるので完済時期が明確になります。

このように最終的な解決方法はあるのですが、そもそもなぜリボ払いはいつまでも終わらないのか、リボ払いで債務整理をする必要があるほどの借入をしてしまう理由はどこにあるのか、リボ払いで失敗しないようにその仕組みについて理解をしておくことが大切です。

リボ払いの仕組みとは?

リボ払いの特徴は、毎月の支払金額が一定であるということです。どれだけ利用を続けても毎月の支払金額は変わらないため、現在の支払残高をこまめに確認していないと、支払残高がいくらになっているか気づきにくいという難点があります。利用限度額の上限に達して新しい利用ができなくなってからようやく、自分の支払残高がそこまでの金額になっていたのかと気がついたという人もいます。

リボ払いは、支払残高の金額に対して何パーセントという計算で手数料が発生する仕組みのため、支払残高が増えるにつれて手数料も増えていき、毎月の支払いをしても手数料の支払いばかりになって肝心の支払残高が減らず、いつまでも支払いが終わらないということがあります。

リボ払いの手数料の利率はいくら?

リボ払いの手数料は、その時点での支払残高に対して年率何パーセントという計算で発生します。

リボ払いの手数料の利率は、クレジットカードによって異なるものの、実質年率15%〜18%であるのが一般的です。 消費者金融からカードローンで借入する場合も年率15%〜18%であることが多く、実はクレジットカードのリボ払いとほとんど変わりません。クレジットカードだから利率が低いのではないかという思い込みをしないように、自分の利用しているカードの契約内容をよく確認するようにしましょう。

例えば、手数料の利率を実質年率15%とすると、月々の手数料の計算方法は、次のようになります。

支払残高 × 15% ÷ 365(日) × 30(日) = 手数料

カード会社によって、利率や日数が異なる場合があります。

支払残高が100万の場合、手数料は次のようになります。

100万円 × 15% ÷ 365(日) × 30(日) = 1万2329円

支払残高が100万円、実質年率が15%、毎月の元金支払額が1万5000円の場合のシミュレーションしてみると、次のようになります。

回数 支払残高 元金充当額 リボ手数料 合計支払額
1 ¥1,000,000 ¥15,000 ¥12,329 ¥27,329
2 ¥985,000 ¥15,000 ¥12,144 ¥27,144
3 ¥970,000 ¥15,000 ¥11,959 ¥26,959
4 ¥955,000 ¥15,000 ¥11,774 ¥26,774
5 ¥940,000 ¥15,000 ¥11,589 ¥26,589
6 ¥925,000 ¥15,000 ¥11,404 ¥26,404
7 ¥910,000 ¥15,000 ¥11,219 ¥26,219
8 ¥895,000 ¥15,000 ¥11,034 ¥26,034
9 ¥880,000 ¥15,000 ¥10,849 ¥25,849
10 ¥865,000 ¥15,000 ¥10,664 ¥25,664
11 ¥850,000 ¥15,000 ¥10,479 ¥25,479
12 ¥835,000 ¥15,000 ¥10,295 ¥25,295
13 ¥820,000 ¥15,000 ¥10,110 ¥25,110
14 ¥805,000 ¥15,000 ¥9,925 ¥24,925
15 ¥790,000 ¥15,000 ¥9,740 ¥24,740
16 ¥775,000 ¥15,000 ¥9,555 ¥24,555
17 ¥760,000 ¥15,000 ¥9,370 ¥24,370
18 ¥745,000 ¥15,000 ¥9,185 ¥24,185
19 ¥730,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥24,000
20 ¥715,000 ¥15,000 ¥8,815 ¥23,815
21 ¥700,000 ¥15,000 ¥8,630 ¥23,630
22 ¥685,000 ¥15,000 ¥8,445 ¥23,445
23 ¥670,000 ¥15,000 ¥8,260 ¥23,260
24 ¥655,000 ¥15,000 ¥8,075 ¥23,075
25 ¥640,000 ¥15,000 ¥7,890 ¥22,890
26 ¥625,000 ¥15,000 ¥7,705 ¥22,705
27 ¥610,000 ¥15,000 ¥7,521 ¥22,521
28 ¥595,000 ¥15,000 ¥7,336 ¥22,336
29 ¥580,000 ¥15,000 ¥7,151 ¥22,151
30 ¥565,000 ¥15,000 ¥6,966 ¥21,966
31 ¥550,000 ¥15,000 ¥6,781 ¥21,781
32 ¥535,000 ¥15,000 ¥6,596 ¥21,596
33 ¥520,000 ¥15,000 ¥6,411 ¥21,411
34 ¥505,000 ¥15,000 ¥6,226 ¥21,226
35 ¥490,000 ¥15,000 ¥6,041 ¥21,041
36 ¥475,000 ¥15,000 ¥5,856 ¥20,856
37 ¥460,000 ¥15,000 ¥5,671 ¥20,671
38 ¥445,000 ¥15,000 ¥5,486 ¥20,486
39 ¥430,000 ¥15,000 ¥5,301 ¥20,301
40 ¥415,000 ¥15,000 ¥5,116 ¥20,116
41 ¥400,000 ¥15,000 ¥4,932 ¥19,932
42 ¥385,000 ¥15,000 ¥4,747 ¥19,747
43 ¥370,000 ¥15,000 ¥4,562 ¥19,562
44 ¥355,000 ¥15,000 ¥4,377 ¥19,377
45 ¥340,000 ¥15,000 ¥4,192 ¥19,192
46 ¥325,000 ¥15,000 ¥4,007 ¥19,007
47 ¥310,000 ¥15,000 ¥3,822 ¥18,822
48 ¥295,000 ¥15,000 ¥3,637 ¥18,637
49 ¥280,000 ¥15,000 ¥3,452 ¥18,452
50 ¥265,000 ¥15,000 ¥3,267 ¥18,267
51 ¥250,000 ¥15,000 ¥3,082 ¥18,082
52 ¥235,000 ¥15,000 ¥2,897 ¥17,897
53 ¥220,000 ¥15,000 ¥2,712 ¥17,712
54 ¥205,000 ¥15,000 ¥2,527 ¥17,527
55 ¥190,000 ¥15,000 ¥2,342 ¥17,342
56 ¥175,000 ¥15,000 ¥2,158 ¥17,158
57 ¥160,000 ¥15,000 ¥1,973 ¥16,973
58 ¥145,000 ¥15,000 ¥1,788 ¥16,788
59 ¥130,000 ¥15,000 ¥1,603 ¥16,603
60 ¥115,000 ¥15,000 ¥1,418 ¥16,418
61 ¥100,000 ¥15,000 ¥1,233 ¥16,233
62 ¥85,000 ¥15,000 ¥1,048 ¥16,048
63 ¥70,000 ¥15,000 ¥863 ¥15,863
64 ¥55,000 ¥15,000 ¥678 ¥15,678
65 ¥40,000 ¥15,000 ¥493 ¥15,493
66 ¥25,000 ¥15,000 ¥308 ¥15,308
67 ¥10,000 ¥10,000 ¥123 ¥10,123

元金定額方式の場合

任意整理をすることでリボ手数料(表内に赤字で示した部分)をカットすることができます

これは追加の利用をせずに支払いに専念したと仮定しての計算ですが、その場合でも、支払回数は67回で、完済まで5年7月かかることになり、手数料を含めた最終的な支払総額は、141万7144円にもなります。

リボ払いを終わらせるための解決方法

自分でリボ払いを終わらせるためには、追加の借入をしないで、毎月の支払額をできるだけ多く設定して返済を進めていくことになります。ただ、支払残高が少なければ自分で解決できるとしても、支払残高が増えすぎてしまい、毎月の支払いのうち手数料の割合が大きくなってしまうと、自分だけで解決することが厳しくなります。

いくら支払いを続けても完済の目途が立てられず、それどころか支払いが厳しくて追加の借入をしてしまうような状況であれば、債務整理をして解決するというのも一つの方法になります。債務整理の方法には自己破産・個人再生・任意整理などがあります。

例えば、任意整理を弁護士に依頼すると、借入先であるクレジットカード会社と、今後支払う予定のリボ手数料のカットや支払残高の分割支払回数について交渉し、返済計画を話し合いで決めていきます。クレジットカード会社の場合、多くのところが通常3~5年(36回~60回)程度の期間での分割支払いになります。

任意整理をしたあとは、返済計画にしたがって毎月支払いを続ければ確実に返済を終わらせることができるうえ、自分で返済をする際には支払いが必要であったリボ払いの手数料をカットできるので、返済の総額をおさえることができます。任意整理をすることで、いつまでも終わらないと感じていたリボ払いについて、完済の見通しを立てることができます。

任意整理のデメリット

任意整理を行なうと、信用情報機関(CIC、JICC、全銀協)に5年間その記録が保存されることになります。いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれている状態です。そのため、任意整理の対象としたクレジットカードが使用できなくなるのはもちろん、信用情報機関に記録が保存されている期間中は、その他のクレジットカードも利用が制限されたり、新規の審査に通らなかったりします。

ホームワンの任意整理でかかる費用

リボ払いは便利ではありますが、その仕組みを理解して自分の利用状況をしっかりと把握していないと、気がついたら多額の支払残高を抱えてしまい、普通の生活を送ることが難しくなってしまいます。任意整理をすることで、完済までの目途を立てることができ、生活の立て直しができます。ホームワンで任意整理をする場合の費用は、業者1社につき4万4000円です(解決報酬・減額成功報酬なし)。任意整理の費用は分割払いも可能です。終わらないリボ払いで生活が苦しいと感じられたときには、ぜひお早めにご相談ください。

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